第18回 日本蛋白質科学会年会が終了しました。
第18回日本蛋白質科学会年会ワークショップ報告 |
九州大学 薬学研究院 王子田 彰夫
平成30年6月27日、第18回日本蛋白質科学会年会(新潟市、朱鷺メッセ)において、当領域が共催するワークショップである「分子夾雑の蛋白質科学」が浜地領域代表をオーガナイザーして開催されました。本ワークショップは、人工的にモデル化された分子夾雑環境での蛋白質の挙動解析から、細胞や組織での構造解析や機能制御のための分子ツールや分子技術開発の最先端を紹介し、分子夾雑環境下で蛋白質科学に関して議論することを目的として企画されたものです。2時間半のセッションでは、A01班の浜地先生、萩原先生、王子田、A02班の茶谷先生、A03班の田端先生より蛋白質研究に関わる最新の研究成果について紹介が行われました。
シンポジウムでは開始当初から会場に入りきれない多くの聴衆が集まり、一部の観客が立ち見の状態となる盛況ぶりでした。また、質疑応答の時間には多くの質問があり、活発な議論が行われました。本ワークショップで蛋白質研究を専門とする先生方へ分子夾雑の要素を取り入れた新しい蛋白質科学研究を紹介できたことは、本領域の活動を認知していただける大変よい機会であったと言えます。
ワークショップ「分子夾雑の蛋白質科学」 プログラム
16:00 – 16:30「膜蛋白質解析のための新しい化学ラベル化法」 浜地 格(京大院・工)
16:30 – 17:00「ペプチドタグケミストリーを用いたタンパク質の特異的ラベル化と電子顕微鏡イメージング応用」 王子田 彰夫 (九大院・薬)
17:00 – 17:30「植物ホルモン受容体を介したシグナル伝達の精密制御」
萩原 伸也(名大・理、理研・CSRS)
17:30 – 18:00「分子夾雑環境での蛋白質凝集反応 – アミロイド線維形成にもたらす他分子の共存効果 –」
茶谷 絵理 (神戸大・理・化学)、後藤 祐児 (阪大・蛋白研)
18:00 – 18:30「細胞内夾雑環境をマイクロデバイス内に作り込む」 田端 和仁 (東大・工・応化)
満員のワークショップ会場の様子