新学術領域「分子夾雑の生命化学」オンラインセミナー開催報告
新学術領域「分子夾雑の生命化学」オンラインセミナー開催報告
京都大学 工学研究科 CIBIC特定助教 坂本清志
令和2年8月6日から10月22日にかけて、新学術領域「分子夾雑の生命化学」オンラインセミナーが開催されました。今回の世話人は、王子田彰夫先生(九州大学)にご担当いただき、11週連続で、毎週木曜日17:00から、領域に参加する計画班ならびに第2期公募班の43名の先生方に発表を行っていただきました。
本来なら、2期公募班の先生方に新しくご参加いただいた年ですので、対面の領域会議を行うべきであり、実際に6月と8月の二度に渡って計画したものの、COVID-19感染拡大のため実現しませんでした。その代替案として、オンライン形式(Zoom) での本企画が実施されました。
本オンラインセミナーは、領域活動の後半2年をスタートするにあたって、領域趣旨と領域内の研究内容をお互いに情報共有するとともに、研究者間の連携を深めて共同研究を一層推進することを目的としました。
オンラインセミナーでは、冒頭に領域代表浜地格先生に領域趣旨説明やこれまでの活動内容等の説明を含め最新の成果についてご発表いただきました。次いで、各A01、A02、A03班に所属する計画班および公募班の先生方による研究発表が行われ(発表15分、質疑応答8分、交代2分)、合成化学、物理•計算化学、分析•応用化学等を含む非常に多岐に渡る研究分野から、非理想状態である分子夾雑な環境の生体分子システムの理解を目指した魅力的な数多くの研究提案が成されました。
今回は、当領域では初めてとなるオンライン形式での開催でしたが、非常に活発な質疑応答や意見交換がなされ、大変有意義なセミナーとなりました。また、オンライン形式にしたことで、班員の先生方の研究室に所属するラボメンバーや学生の皆さんが参加出来たことは、想定していなかった有意義な点となりました。
本オンラインセミナーの開催によって、参画研究者による意見交換と交流が行われ、分子夾雑化学という新しい学理の構築を目指す本領域の更なる発展が期待されます。