分子夾雑の生命化学

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夏目先生(A03計画班)が2017 International Podoplanin Meetingを 開催

2017 International Podoplanin Meeting 開催報告

名古屋大学大学院医学系研究科 脳神経外科 准教授 夏目敦至

計画研究班 A03 の夏目敦至は、2017 年 9 月 30 日〜10 月 1 日に 2017 International Podoplanin Meetingを行った。主催は、名古屋大学大学院医学系研究科 脳神経外科 准教授 夏目敦至と Professor Gary S Goldberg, Molecular Biology, Rowan University, NJ, USA と協働で名古屋大学医学部の 講堂にて行った。

前日まで横浜で開催された日本癌学会学術総会に出席した日本各地や世界のPodoplanin研究者に参加、講演をしていただいた。Podoplanin は糖鎖修飾される膜内抗原である一方、分泌型も知られている。その機能は多彩であり、がん細胞内では増殖やがん発生に関与すると考えられているが、上皮間葉系移行に関与する系と関与しない系の2つあり、細胞内の夾雑な環境下での分子挙動は明らかになっていない。また、分泌型として血小板や免疫担当細胞に作用し、制御性 T 細胞との関連も報告されている。夏目は Podoplanin をがん抗原の標的とした遺伝子改変武装化 T 細胞の作成と前臨床試験の基調講演 を行った。

このシンポジウムでは、Podoplanin に関して共同研究を強く推進することが提言され、まずはお互いの知識の理解を深めるためにも、Review Article の公 表をすることになった。現在は、原稿が集まり最終校正を行っている。

このシンポジウムを通して、分子夾雑における Podoplanin の解明を具体的に進めていく。